2023年73日、『ジャイアントパンダ保全とシンシン誕生記念イベント』が、中国駐東京観光代表処、四川省文化観光庁主催、多元文化会館の共催、iPandaパンダチャンネル後援のもと東京で盛大に開催されました。

イベントには、中国駐東京観光代表処の欧陽安首席代表、日本ジャイアントパンダ保護協会の土居利光会長(元恩賜上野動物園園長)、恩賜上野動物園の大橋直哉様、パンダ写真家の高氏貴博様、そして全国から集まった200人近いパンダファンが出席しました。イベントでは、パンダの研究と保全における中日協力の歴史を振り返り、2011年に来日したシンシンの誕生日を共に祝いました。

〈図1 イベント会場の写真〉

 

開会にあたり主催者である中国駐東京観光代表処の欧陽安首席代表は、「中日国交正常化直後の19721028日、ジャイアントパンダの『カンカン』と『ランラン』が、初めて中国政府から日本に贈られ、ジャイアントパンダの保全と研究における中日協力の旅が始まり、中日友好のメッセンジャーでありシンボルとなりました。 本日のイベントを通じて、恩賜上野動物園や中国ジャイアントパンダ保護研究センターなど、長きにわたりジャイアントパンダの保全・研究に精力的に取り組んできた中日の関係機関やスタッフに敬意を表するとともに、ジャイアントパンダの保全事業を支援して下さった日本の皆様に心から感謝の意を表します。」と挨拶しました。

日本ジャイアントパンダ保護協会の土居利光会

 

長(元上野動物園園長)は、長年恩賜上野動物園でジャイアントパンダの保全と研究に中日協力して携わった様々な事柄を振り返り、今後パンダ等貴重な動物の保全意識を更に高めるよう努めたいと語りました。

恩賜上野動物園の大橋直哉様は、1972年以来、上野動物園が中国のパンダ保護研究センター等の関係者と協力して行ってきたジャイアントパンダの保全と研究の取り組みと成果について、お写真の紹介を交えて紹介しました。

〈図2 イベント会場の写真〉

〈図3 イベント会場の写真〉

 

続いてイベントでは、今年2月に中国四川省の雅安碧峰峡基地に旅立った『シャンシャン』の最新映像や、四川省文化と観光庁が提供した『天府の国四川・パンダの故郷』のプロモーションビデオが上映されました。  参加者は、世界の生物多様性保全における中国の重要な貢献を称賛し、また中国の経済・社会発展における偉大な成果に感嘆の意を表し、機会があれば中国四川省を訪れ、パンダを見たり、中華料理を味わったり、美しい景色を楽しみたいと感想を述べました。

 

四川省文化と観光庁からは、パンダの記念品やプロモーショングッズが送られ、会場のパンダファンに好評を得ました。 イベントに参加できなかった多くの日本のパンダファンは、パンダ保全活動への関心と支持をネット上で表明し、母パンダ「シンシン」にお祝いの言葉を送りました。

 

2005年73日、四川省の臥龍保護研究センターで、メスパンダ「シンシン(仙女)」が誕生しました。「仙女」と 若く力強いオスパンダ「リーリー(比力)」2頭は一緒に来日し、東京の恩賜上野動物園に落ち着きました。 2頭のパンダの日本名を募集したところ、わずか1ヶ月で4万通近くの手紙が届き、最終的に「仙女」は 「シンシン」、「比力」は「リーリー 」と名付けられました。

上野動物園の『功労者』であるリーリーとシンシン。 最初の赤ちゃんは残念ながら生後間もなく亡くなってしまいましたが、2017年にシャンシャンが誕生して以来、上野動物園は再びパンダブーム が巻き起こりました。 20216月、シンシンとリーリーの間には、双子のシャオシャオとレイレイが生まれ、上野動物園ファミリーに加わりました。3頭の子パンダはシンシン の努力と動物園側の丁寧な世話のおかげで、日本国民の注目と愛情を受けて成長し、日本だけでなく世界中で大人気のパンダとなりました。 3頭の子パンダを生み育てたシンシンの功績は大きく、『偉大な母パンダ』と称するに値します。

〈シンシン〉

〈シンシン〉

〈シンシンとシャンシャン〉

〈シンシンとシャオシャオ、レイレイ〉

おすすめの記事